真宗大谷派 京都教区靖国問題学習会 現調 2019年6月4日

 晴天、蒸し暑い一日だった。
真宗大谷派京都教区靖国問題学習会の皆さんが狭山現調に来てくださった。
13時過ぎから現調、15時半過ぎから現地事務所で交流学習会。初めての方が来てくださったと思っていたが、現調は25年ぶり5回目という方、また35年ぶりの現調という方も。狭山市内の変わりように驚かれていた。「自白」通りのフィールドワークは、56年前の5月1日はお祭りだった「荒神様」が三分の一ほどの大きさになっていることや、狭山市駅の高架による大きな変化に、時の流れと同時に、半世紀以上、無実を訴え続けている石川一雄の苦闘の年月に思いをはせてくださっていた。
 事件発生当時とあまり変わっていないのが出会い地点とされる十字路から、殺害したとされる雑木林までの農道。今の時期は、道の両脇は花々でいっぱいだ。私が初めて現調をしたとき、今から35年以上前だったが、一番疑問に思い、石川無実を確信したのが、出会い地点とされるところから雑木林に行くまでの300メートルほどの農道だった。(案内してくださったのが中央本部の安田聡さんで、安田さんはこの時が初めての現調の案内だったそうだ。) 展望の開けた畑の中の道だ。周りには畑仕事をしている人たちがいたにも関わらず、だれも二人を見ていない。今から56年前の事だ。私は被害者と同じ年、見も知らない男の人に突然自転車を止められ、「ちょっと来い。ついて来い」と言われてのこのことついていくはずがない。また凶器ももっていない石川が被害者の自転車を押しながら、二人で雑木林に入っていった、という事になっている。その時私は、裁判官はみんな男だったに違いない。男に「黙ってついて来い」と言われたら女はのこのこついていくと思っているのだ、と思ったことを覚えている。今もその思いは変わらない。その後、現地事務所で1時間あまり、交流学習会。

翌日は「原爆の図」丸木美術館に行かれるそうだ。丸木美術館には「狭山署名用紙」を置いて下さっている。これまで何度も署名を送って頂いた。

6月3日、熊本のIさんから、今年も大きなスイカが届いた。冷蔵庫に入りきらないようなスイカ。スイカが大好きな石川は4日、朝食にスイカを。夕食には朝頂いたスイカの皮を塩漬けにしたものを。一日スイカの日だった。甘い。おいしい。石川はカロリーを気にしながら‥‥二人で半分を頂いた。5日もまた朝食にスイカ、夕食は塩漬けのスイカ。

 3日、「狭山再審を求める市民の会 こうべ」から、5月18日のJR神戸駅前座り込み行動で頂いた署名47筆が送られてきた。お手紙に「石川さんの無実の訴えが一人でも多くの人々の胸に届くよう、これからも共にがんばっていきたい(一部抜粋)」とあった。
多くの人に支えられ、励まされ、狭山の闘いが続けられてきた。ただただ感謝!