2022年12月13日、待っていた補聴器がMANAMIさんから届いた。補聴器を買って2か月余り。
これまで、集会に行っても、弁護団会議に行っても、二人とも話が聞こえにくくなって、不自由していた。
2年ほど前に一雄は思い切って補聴器を買ったが、1か月もしないうちに両耳の補聴器を落とした。とても小さい補聴器なので、落とすかもと思っていたがやっぱり落とした。
次に、集音器を買った。やはり集音器は他の音まで全部拾ってしまう。
私の分も一緒におもいきってまた補聴器を買うことにした。落とさないように、気を付けて大切に扱っていたが、買って1か月位の11月16日、鳥取で開かれた全国研究集会に行った帰り、一雄は片方の補聴器を落とした。マスクをしているので、マスクの着けはずしの時に外れてしまうのだ。補聴器に一度だけ保証制度があったので良かったが、きっとまた落とすだろうと思った。

 12月8日、とても器用で、アイデアいっぱいの兵庫のMANAMIさんに「補聴器を落とさないように何か工夫出来ないか」と頼んだ。すぐに「大丈夫。送って」との返事。9日、補聴器を送った。10日、彼女は、補聴器の店や、メガネ屋さん、手芸の店を何軒も訪ね、相談してくれたようだ。

 
 MANAMIさんから頂いたお気に入りのルーペ
のペンダントSUSUMUさんに修理して頂きました

そして13日、補聴器が帰ってきた。
彼女に電話すると「私たちが補聴器が必要になったら、この経験が生かせられるし、早智子さんにはブローチを使ってみたり、一雄さんはわりと派手なのが好きなのでこれにしようかな?と想像しながら作った。簡単に出来るので、不具合があったら言ってね。また留め金等が壊れたら修理はいつでもOK。道具も材料も皆そろっているから。いろいろと考えながら作れてとても楽しかった。ありがとう。」

私たちに負担をかけないように、いつもこのような気遣いの彼女に、ただただ感謝。
不器用で何にも出来ない私は、いつも彼女に頼っている。
彼女は「出来ない人は出来る人に頼めばいいの」とさらり。
久しぶりにうれしい一日だった。

 今日、一雄は現地事務所で「新年メッセージ」を書いている。これまでもメッセージを書くときは、現地事務所にこもり、時間をかけて書いていたが、特に今は目が見えにくいこともあり、書くのに時間がかかる。帰ってきたら喜ぶだろうなぁ (*^▽^*)

 12月12日 午前 保護司さんの面談日。保護司さんにも定年がある。今の保護司さんも定年でこの日が最後の面談日となった。これまでで4人目の保護司さんで、担当になって10年。一雄は、ずっといい保護司さんに出会わせて頂いた。今回も「会うことも無くなると思いますが、これからも応援しています。」と話してくださった。ありがとうございました。

12日午後、中央本部の新年ビデオメッセージの収録。
多くの人から送って頂いた大切な署名をYさんに託す。

11日、「第38回埼玉県人権保育実践交流会」が羽生市産業文化会館で開かれた。今年は「特別分科会」として「狭山事件の真相」の分科会が設けられた。
狭山事件は部落差別に基ずく冤罪事件であるが、根底に大きく横たわっているのが教育の問題だ。
石川は家が貧しく、殆ど学校に行くことができなかった。そのため、文字をしらなかった。ルポライターの鎌田慧さんが、狭山事件の犯人に結びつく唯一の証拠は「金二十万円もってこい」と書かれた「脅迫状」であるが、石川さんは「おれは字を書けません」と抗弁していた。「エリート裁判官は非識字者の事を理解できなかった」として、東京新聞、2022年11月1日の「本音のコラム」で「文字を知らない人が手紙で脅迫しようと考えるなど荒唐無稽、奇想天外。被差別部落の歴史と生活への無理解が、ひとりの若者を59年たってなお殺人犯として苦しめている」と書いている。また「60年にあたる来年こそ裁判のやり直しを決め、真剣に事実を確かめ、公正な裁判をしてほしい」と書かれていた。
実践交流会の中でも一雄は「刑務所で文字を取り戻し、多くの事を学んだ。取り戻した文字で一番多く手紙を出したのが学校の先生だった。『私のような人を出さないでほしい』と心を込めて書いた。教育は生きる力をつける。文字を取り戻し、たくさんの本を読み、手紙を書いた。自分の置かれている立場を知った。文字を取り戻して心が豊かになった」と話した。

 12月10日 東京のGさんから署名が届く。
12月12日、「狭山事件にとりくむ東葛住民の会」からもたくさんの署名が届いた。
この2~3年、コロナ禍で署名活動ができにくい状況の中で、頑張ってくださっている多くの支援者の皆さん、ありがとうございました。

   
 キャンペーン · 「狭山事件」万年筆の鑑定と11人の鑑定人尋問を求めます · Change.org   
                     ihttps://www.change.org/sayama-shiminnokai