近況  2023年3月6日

 何をどのように書いていいかわからない。
検察は、1月に開かれた第53回目の三者協議で、弁護側から提出された新証拠に対する反論等、2月末迄に提出するとしていた。
この間、30万筆を超える鑑定人尋問を求める緊急署名も集まっていた。また3月3日には西島執行委員長から緊急署名が40万筆を超えたとの報告もあった。
 3月3日、部落解放同盟第80回全国大会での、西島執行委員長の挨拶(狭山関連)を紹介する。
検察は、弁護団が求めた「鑑定人尋問も、インク資料の鑑定の実施も全て必要ない」、としている。
 ある程度予想されたこととはいえ、怒り心頭だ。
大津地裁が「日野町事件」での検察抗告に理由がないとして、「見過ごせない理解不足」とし、「検察官の批判は正鵠を射ていない」との意見書を出していたそうだ。この意見書に光を見た思いがした。大野裁判長は、狭山事件に対するこのような検察の意見書には断固たる態度で「鑑定人尋問をする」と判断して欲しい。

60年も真実を求め、冤罪を晴らすために闘い続けている人がいる
裁判長の正義、良心に、期待し
祈るような思いで見守っている

 西島執行委員長の挨拶
 2023年2月末に、検察官は、弁護団が昨年8月に提出した事実取り調べ請求書に対して、法医学の論点2つ以外についての意見書を提出しました。
 予想された通り、検察官は、弁護団が求めた9つの論点について鑑定人の証人尋問も、インク資料の鑑定の実施も、すべて必要ないとしています。
 検察官は、昨年7月の意見書や今回の意見書で、弁護団が提出した新証拠は、新規性も明白性もない、つまり再審開始の理由にならないからという主張です。
 弁護団は、これにたいして反論するとともに事実調べの必要性を明らかにする意見書を今後提出することにしています。
 わたしたちは、弁護団のとりくみを後押しし、事実調べ実現にむけて、一層、世論を大きくしていく必要があります。
 昨年9月から始められた「事実調べを求める署名」は昨年10月末で10万筆、昨年末で20万筆、そして、2月末段階で合計40万筆を超える署名が全国から寄せられています。
 まだ事実調べが決まったわけではありません
 検察官は事実調べは必要ないという意見書を提出しました。検察官は3月末までに残り2つの論点についての意見書を提出するとしていますが、同じような主張をしてくることが予測されます。

 東京高裁は鑑定人の証人尋問とインク資料の鑑定をおこなうべきだという世論をさらに大きくしていきましょう。
 さらに事実調べを求める署名運動に取り組んでいただくようお願いします。