近況  2023年4月10日

 4月9日、歌人 道浦 母都子さんからレターパックが届いた。私たち二人とも耳が聞こえにくくなっており、チャイムが聞こえなく、不在伝票が入っていた。改めて届けて頂いた。

    明日あると信じて来たる屋上に旗となるまで立ち尽くすべし

上記、道浦さんの短歌は机の前の壁に貼ってある。私の好きな短歌だ。レターパックには、上野千鶴子さんの「講演録」や、若草プロジェクトが出された「ありがとう寂聴先生」の本、パンフレット等と一緒に多額のカンパとお手紙が入っていた。「狭山署名たくさん集まったんですね。鳥口さんから依頼され、お手伝いをさせて頂きました。~心ばかりのカンパです。頑張ってください。(一部抜粋)」と書かれていた。驚いてお電話をした。「私の気持ちです。メグさんからお二人の事を伺っています。なにかおいしいものを食べてください。何も気にせず、喜んで使ってください。お二人が元気でいて下さることがうれしいです」と、心にしみる優しい言葉、優しい声だった。「メグさんから送って頂いた署名用紙をたくさんコピーして、友人知人にお送りしました。封筒の中に「市民の会事務局」あての住所(封筒に )を書き、切手を貼って入れました。これほど冤罪が明らかな狭山事件、一日も早く冤罪が晴れるよう応援しています」
涙がこぼれた。一雄の60年に及ぶ長い闘いの年月を、権力に対する怒りや、悲しみ、慈しみの心で多くの人が見守っていてくれている。私がホームページに書いた「生まれて初めての大福モチ」を読んだ鎌田慧さんが、東京新聞・「本音のコラム」に「大福を食べた」と言う記事を書いて下さったが、その記事も読んで下さったそうだ。何のお返しも出来ない私たち。
ただ精いっぱい闘い、勝利の報告を届けたい。

 
  本棚には狭山の本がぎっしり 愛犬パピ・モモの写真も(3/31)

 同日、「狭山事件を考える青森県住民の会」代表の一戸さんから狭山に関する多くの資料(本等)を送って頂いた。段ボール箱12箱。青森のお寺の門には 「狭山事件を考える青森県住民の会」の大きな看板が立っている。

「狭山事件の再審を求める市民集会」実行委員もされた住職の一戸彰晃さんが、3月25日、亡くなられた。27日に連絡を頂き、私は28日に青森に飛び31日まで青森にいた。何も考えず、ただお連れ合いのNさんの傍にいたかった。

ご住職さん、そして住民の会・代表をされているNさんには言葉に言い尽くせないほどお世話になった。日比谷の中央集会には、着ぐるみでデモ行進をされたり、いっぱいのアイデアで集会を盛り上げてくださった。

何度も青森に呼んでいただき、狭山集会を持ってくださった。
初めてお会いしたのは、私が狭山に来て間もない頃、20年以上前になる。曹洞宗から現地調査に来てくださった。その後すぐにホームページ 太宰治 「思ひ出」の雲祥寺に「狭山コーナー」を作って下さり、驚いた事を覚えている。心から感謝するとともに、ご冥福をお祈りいたします。

 4月8日、桜井昌司さんの「感謝の集い」が日本プレスセンター・ レストラン「アラスカ」で開かれた。桜井さんが、東京弁護士会の「人権賞」を受賞され、これまでの闘いや、受賞の感謝のお礼を伝えたいとの「集い」だったが、感謝の思いを伝えたいのは私たちだ。無罪を勝ち取っても、国賠を勝ち取っても、闘いを緩めることなく、司法権力と闘い続け、冤罪者の支援の闘いを続けてきた。今闘病中だが、久しぶりにお会いできた。3年ぶりに菅家さんたちともお会い出来た。
夕方桜井さんからメールが届いた。「今日は一雄さんも来てくれて、本当にうれしかったよ。素晴らしい花束も、どうもありがとう🌸これで布川事件は、本当に終結だけど、今度は狭山!!何としても事実調べ、再審開始決定を得られるように頑張っていこうね🌷
体調が悪く、いっぱい疲れただろうと思うのに、こんなに心配りをする桜井さん。桜井さんも、一雄もいっぱい長生きしてほしい。

   

 4月6日、部落解放同盟・東京都連女性部を中心に高裁前アピール行動。熱い闘いが続く。

 4月7日、狭山市役所に期日前投票に行く。
一人で・・・・・・

今日(4月10日)、静岡地裁で、袴田事件の三者協議が始まるとのニュース。
検察はこれ以上悪あがきをしないで、早期結審、早期無罪判決を出してもらいたい。

 いろいろなことがあった。
それでも、狭山現地事務所の桜の木にサクランボの青い実がいっぱいついている。