近況  「貴あれば賤あり」  2023年4月30日

 2023年4月29日「部落解放を考える婦人の会」からの現調は4年ぶり。
4月29日にこだわって、現調に来てくださっている。「令和5年4月29日、昭和の日」の祝日だ。祝日はいくらあってもいいが、昭和の日?昭和天皇の誕生日が祝日となっている。人間の中に、尊い人がいれば、その対極に卑しいと言われる人がいるということだ。「皇室」に生まれた女性が結婚するまでは「様」と呼ばれ、「一般の人」と結婚すれば「さん」と呼ばれる???同じ人間なのだ。
久しぶりに皆さんと出会えた。信念を曲げずに、身近な所から差別や、不条理と闘い続けている人たちと出会えることは、私たちに力を与えてくれる。
コロナが終息し、また毎年出会えることを願っている。

 同日、岐阜県の玲子さんからレターパックが届いた。彼女もさまざまに活動をされている。「 ~怖い時代になったものです。~現政権は閣議決定で何でもありです。~でも私は石川さんから諦めないことを学びました。~秀子さん(袴田)の笑顔を見ても希望がドンドン出てきます。~TVでグルメや旅行番組をみるとやるせないばかりです。~5月23日、お目にかかれることを楽しみにしています。~もう一人のお便りを同封します~(一部抜粋)」とあり、大阪西成区のFさんのお便りと、菓子、つくだ煮、カンパが入っていた。Fさんからは「~重い扉をこじ開けるのに私たちも引き続きがんばります。どうかお元気で、お身体の維持に専念してください。また、お会いできる日を楽しみに!(一部抜粋)」とのお便りが同封されていた。
玲子さん、5月23日、お会いできることを楽しみにしています。

 4月28日、共同通信社のT記者のインタビュー。
 やはり、袴田事件再審開始決定をうけての感想や、狭山の闘いの現状、今の思い、決意等の質問に淡々と答える一雄。私は・・・・・・何時もあとで反省、後悔するばかりだ。感情の赴くままに話したり、肝心なことを話し忘れたり、涙がこぼれたり・・・・・インタビューはやっぱり苦手だ。

 4月27日、佐渡のIさんから今年も乾燥ワカメが届いた。自然に育っている貴重なワカメだ。お手紙には「『袴田の次は狭山だ』との思いで闘いたい。(一部抜粋)」と書かれていた。新型コロナ感染拡大から4年近くになるが、それ以前は、佐渡で何回も狭山集会を開いて下さった。船で渡った佐渡での皆さんとの新鮮な出会いを思い出す。

 同日、山梨のメグさんからお手紙と署名6筆が届いた。「締め切りは大丈夫でしょうか?」と書かれていた。署名運動は、裁判所が鑑定人尋問を始めるまで続けます。まだまだ大丈夫です。ありがとう。
闘病中の彼女が沢山の人に出してくださった署名を依頼するお手紙。今も彼女が依頼して下さった方から署名が届いている。署名用紙と一緒に住所を書いた封筒を入れ、封筒には切手が貼ってあったそうだ。そのことを、歌人の道浦母都子さんから伺った。道浦さんもメグさんに習ってそのように署名依頼のお手紙を出してくださったと言う。胸が熱くなる。

 この日、石川はウォーキングで34751歩。1週間に3回ほどウォーキングを続けているが、以前は2~3万歩の時も多かった。「なぜこんなに無理して歩くのか」と彼の頑張りを無視して、咎めるように言うと、「自分の体力を確かめている」と答えたので驚いた。以前は健康維持のため、裁判を見据え、裁判に備え、元気に生き抜くために歩いていた。
最近、階段を降りる時に時間がかかるようになった。原因は目が見えにくいので階段が怖いのだ。「生きて冤罪を晴らす」ためにも怪我はしたくない。「ウォーキングは公園を何十周もしている。段差もないし危なくない」と言う。思いがけない返事に胸が苦しくなった。

 4月26日、知らない人からお手紙を頂いた。埼玉、浦和のSさんのお手紙に「友人の山梨のTさんから署名の依頼が来たが、体調不良で外出も出来ず、署名がすっかり遅くなり、また少ない署名で申し訳ない、一日も早く無実を勝ち取れますように~(一部抜粋)」とあり、6筆の署名が入っていた。

 4月23日、兵庫のMANAMIさんからまた大きな荷物。ワケギ、モズク、トマト、ニンニクの芽、もち麦、よもぎのお餅、料理苦手の私のためにお惣菜等々
「元気でいてくれてありがとう。生きてるだけでまるもうけ。」と言う彼女。いっぱい送ってくれて「ありがとう」という彼女。 

草の根の活動で多くの署名を頂いている
何としても、何としてもこの署名を活かしたい
皆さんの闘いと熱い思い
届け 裁判所に

明日は事件発生から60年目の5月1日
無念の日であり、苦しみの始まりの日だ