近 況   57年越しの再審無罪へ:  立教大学で  2023年10月27日

 2023年10月27日はいろんなことがあった。

 
 2014年、静岡地裁で再審開始が認められ、
釈放されて浜松に向かう袴田さんを東京駅で見送る

 袴田巌さんの裁判の「やりなおし(再審公判)」が静岡地裁で始まった。巌さんは、一雄と東京拘置所で死刑囚として6年位一緒だった。お互いを「イワちゃん」「カズちゃん」と呼び合い、冤罪を闘う同志として励まし合い、巌さんは一雄の独房によく来ていたそうだ。狭山事件より3年後に起きた事件で、巌さんが逮捕されて2万889日目だという。獄中では「社会に出たらまたボクシングをしたい」とシャドーボクシングを続けていたそうだ。再審開始決定からでも8年余り。それでも検察は「有罪立証」をするという。これ以上無実の袴田さんの人生を奪わないでほしい。このような再審制度があるかぎりえん罪者は救われない。再審法の改正を強く求める。

 27日、東京高裁前で、部落解放同盟東京都連女性部が中心に続けている「高裁前アピール行動」があった。30人以上の仲間が関東各地から駆けつけ、愛知県のMさんもはるばる来て下さったそうだ。3年ほど前から新型コロナ感染拡大をうけて、私たちの行動も制限する中で、「狭山の闘いを止めない」と都連女性部の皆さんの呼びかけでずっと続いてきた高裁前アピール行動。皆さんの闘いと、支援にどれほど力を頂き、闘志をも燃やし続けることができたか。
報告をしてくださった埼玉・加須のAさん、フェイスブックに多くの写真をあげてくださったMIKAさん、皆さんありがとうございました。
フェイスブック「狭山事件の再審を実現しよう」に狭山23デー情宣行動もたくさん報告されています。

 27日、立教大学・新座キャンパスで黒川みどりさんの「近代社会と人権」の授業で、狭山事件の事、一雄が別件逮捕された後、なぜ狭山事件の犯人にされていったのか、なぜ教育を受けられなかったか等々、聞いて頂いた。6月19日には池袋にある立教大学で話させていただいたので2回目になる。今回は少人数だったので、お一人おひとりに話しかけるように聞いて頂くことができた。8時50分から10時半までの100分。あっという間の時間だった。何時も緊張する私だが、リラックスして思いを伝えられたように思う。これまで狭山事件を知らなかった人たちが来て下さっていた事もうれしかった。10月25日に朝日新聞・夕刊に大きく、黒川みどりさんが書かれた「被差別部落に生まれて 石川一雄が語る狭山事件」の紹介記事が載ったばかりだった。60年目の狭山事件。忘れられていることもあるが、また新たに知って頂くことも増えてきている。
窓から見える緑がまるで絵のようだった。

   

 10月24日に一雄が「転んだ」と、25日のホームページに書いた。以前は支援者皆さんに、ご心配をかけるようなことは書かなかった。最近はある程度、そのままの状況をお伝えしている。以前はできていたことが段々できにくくなったことや、身軽で、運動神経は良かった一雄が、目が見えにくくなってから足元がおぼつかなくなってきたこと等、等身大の一雄を伝えるようにしている。25日、病院に行き、顔や腕、足に擦り傷、突き指等あるものの、大したことがないそうでホッとした。皆さんにご心配をおかけしましたが、一雄は元気です。

 10月27日「狭山再審を求める市民の会 しが」から26筆の署名を。よっちゃんからは25日の朝日新聞・夕刊の記事を送って頂いた。
 26日、大阪の労働組合「なにわユニオン」から高裁27筆、高検27筆 石川一雄あて激励のメッセージ26人、Hさんから29筆の署名を送って頂いた
 26日「石川一雄さんを支援する東部市民の会」から35筆の署名を頂いた。
「友人・知人にはもうすでに署名を頂いているので、これらの署名は街頭署名がほとんど」だという。

寒い日も暑い日も、多くの人が、街頭に立ち続けて頂いた貴重な署名
この重み、法の番人である裁判長はわかってくれるだろうか

明日を信じて立つ