2023年も最後の12月31日。
いろんなことがあった。うれしい事、悲しい事、悔しい事。
うれしかったのは、皆さん方の日々の闘いの中で、短期間で52万筆を超える「鑑定人尋問を求める署名」を頂いた事。悔しかったのは、多くの署名や、高裁前でのアピール行動、全国各地で「鑑定人尋問を行え、証拠開示を行え、再審開始を行え」という声を無視し、検察官の三者協議の引き延ばしに加担し、何の判断も出さぬ儘、12月12日に大野裁判長が定年退官したことだ。悲しかったことは、狭山弁護団で長く先頭に立って闘ってこられた中北龍太郎弁護士、獄友の布川事件・櫻井昌司さん等、多くの人が旅立たれた。
石川は12月12日
「吾が司法三権分立建前ぞ 結果空しき狭山闘争」
と詠んだが、しかし、翌日には上記、再審闘争勝利に向けての滾る闘魂を詠んだ.
支援者皆さんの闘いや、熱い思いが一雄を奮い立たせている。
12月23日の狭山デーには全国で闘いが繰り広げられた。
「狭山差別裁判を考える福山市民の会」からメールと写真が送られて来た。
「狭山事件の再審を実現しよう」フェイスブックに各地での取り組みが紹介されている。
故郷・徳島からも「12月の23デー頑張ったよ」とメールがきた。
28日東京のGさんから署名48筆が。うれしかったなぁ~。
29日、A・正子さんから、おいしい栗饅頭が。
30日、墨田の京子さんからのお手紙に涙した。「~12月3日、毎日新聞に掲載された『正義を示してほしい 夫の無実を信じ支える』を読んで胸が締め付けられました。12月12日、大野裁判長の退官を前にして、インタビューに答える早智子さん、一雄さんの体調等も考えるとこの深い現実を受け止めるのがとてもきつかった。~12月13日東京高裁・家令新裁判長への再審要請ハガキを取り組みました。23デーも仲間たちと駅頭に。2月1日は、家令裁判長にかわって初の高裁前行動をとりくむことを都連女性部で決めています。今できること精いっぱい行動することで、少しでも二人の思いを共有しようと~。全国の仲間と共に~。(一部抜粋)」 彼女から身体にいい根昆布とか、お茶等いっぱい送って頂いた。
滋賀のYさんから愛媛のおいしいみかん.
兵庫のMANAMIさんからダンボール箱いっぱいの野菜、ヨモギ餅、納豆、山芋等々。
「年末年始の準備のために買い物に行き、重い荷物を持たなくてすむように」との彼女の思いが伝わってくる。
12月30日、黒川みどりさん、古河邦子さん、片岡明幸さん私の4人で、忘年会をした。
黒川さんは「被差別部落に生まれて 石川一雄が語る狭山事件」を。
古河さんは、インタビュアーとして、解放新聞・埼玉版に一雄の短歌の掲載を。
片岡さんはその間ずっと傍で見守り続けて下さった。昨年1年間で、一番多く会った人たち。わざわざ狭山まで来てくれたが、一雄は欠席。
最初の半時間は、2024年2月から解放新聞・埼玉版に掲載予定の短歌の最終的な推敲を。その後忘年会。忘年会は狭山に来て26年になるが初めてだった。お世話になった3人に逆に励まして頂いた。
ありがとうございました。
司法はどこまでも冷たく、非情で、絶望するような日々であっても
それを超える支援者の温かさがある
このぬくもり、熱と光が
司法の厚い壁を打ち破る
1年が終わるのは毎年の事でどうってことはないが
今年は振り返ることが多い1年だった
2024年、何度でも何度でも新しい裁判長に迫りたい
一雄の「私の中に諦めということばはない」との思いを共有しながら
2024年もよろしくお願いいたします