高裁前アピール行動  2024年4月18日   

 コロナ禍の時、私たちが参加できなかった時、「狭山の闘いを止めない」と東京都連女性部を中心にずっと続けられてきた高裁前アピール行動。
高裁前アピール行動に行くのは3年ぶり?だろうか。
18日、西武新宿駅を降りて乗り換えるために、地下の商店街を歩いていたらすっかり景色が変わっていて驚いた。コロナ禍の中で、多くの商店が入れ替わっていた。道を間違えたのかと、焦った。12時前に高裁前につくと、もうたくさんの人が来ていた。久しぶりにマイクを握る。家令裁判長にいっぱい言いたいことがある。

   

裁判官として、一人の人間として、恥じない裁判を行ってほしい。科学や医学の進歩によって60年前にはわからなかったことが、今、専門家の鑑定によって明らかになった石川無実の証拠が出ている。検察が隠していた証拠が(まだ十分ではないが)、証拠開示によってやっと明らかにされたことがある。60年以上隠し続けていた証拠。国民の血税で集めた証拠は、国民の共有財産。それをまるで自分の財産のように検察・警察は隠し持ち、自分に都合のいい証拠だけを出すという卑劣で悪質な裁判が続いている。2月6日に放映されたNHKテレビ 「おはよう日本」で、狭山事件が取り上げられたが、その中で「再審制度は証拠開示されないことが裁判の長期化に繋がっている」と成城大学の指宿教授が話されていた。50年前の一雄の最終意見陳述で「裁判が長引いているのは検察が証拠をかくして出さないからだ」といったがそれは今も変わらない。

   

一雄は「無実だから無罪にしろ」と言っていない。「弁護団が出した証拠を調べてほしい。そうすれば真実が明らかになる。万年筆のインクの鑑定を職権で調べてほしい。公正で公平な裁判をしてほしい」と言っている。

   

裁判官も、検察の恣意的な思惑にまどわされることなく、真実追及の姿勢を貫いてほしい。何年か先、何十年か先に後悔しないように。60年、無実を叫び続けている一雄の声に耳を傾けてほしい。マイクを握りながら口惜しさと、一雄のなかなか報われない闘いを思い不覚にも涙がこぼれた。

 東京、埼玉、千葉、そして愛知県からは曹洞宗の住職のMさんの姿が。初めて参加してくださった入間住民の会の方も。
30人位がそれぞれのメッセージを掲げ、横断幕や、桃太郎旗を持ち、凛と立っていた。
不思議とここに来ると元気になる。みんなの笑顔や闘いにエネルギーをもらう。一雄の気持ちがよくわかる。
皆さんありがとうございました。