近況 現調・立教大学
2024年10月23日~24日「同和問題」にとりくむ宗教教団連帯会議の「『狭山』現地調査学習会」が開かれた。
23日午後から学習会。24日、8時30分から開会、学習会後10時から現調。午後から代表者の皆さんが東京高検へ要請行動を行った。
今年で38回目の現地調査学習会。一人の冤罪者を救うために、2日間かけて各地から50人近い宗教者の皆さんが狭山に集う。これほど広範な支援活動が長く続けられている闘いは、ほかにはないのではないか。一雄は「60年間無実を訴え続けている石川一雄を裁判官は心してほしい。私は無実、何としてもこの3次で再審開始・無罪判決を勝ち取りたい。皆さんのご支援を」と、訴えた。
この日、38年前に起きた「福井中学生殺害事件」で犯人にでっち上げられた前川彰司さんの2度目の再審開始決定が出された。 検察の証拠隠しや、再審開始決定が出ても検察の上訴によってこれほど長い時間がかかった。今度こそ無罪獲得と確信しているが、再審法が改正されない限り、冤罪で苦しんでいる人は浮かばれない。
検察は抗告するな!
狭山事件は、事件発生から61年たった今も、検察の証拠隠しや、裁判を行わせたくないための様々な抵抗・引き伸ばし作戦にあい、いまだ再審開始のめどもたっていない。このような司法の不正義を多くの人に知っていただきたいし、声を上げて頂きたい。石川無実の証拠が数多く出されている。検察は石川が犯人と確信するなら、堂々と裁判の中で争えばいいのだ。
61年、生涯をかけて無実を訴えている石川の声を聴いて頂きたい。
24日午後、代表者の皆さんが「狭山事件にかかわるすべての証拠開示を求めます」との要請書を携え、検察庁に要請行動に行かれた。事件発生から61年たってもこのような要請をしなければならない司法って、やっぱり変だ。血税で公権力の名の下で様々にかき集めた資料は、検察、警察の物でなく、国民の財産であり、出すべきと国連からも勧告されている。
何度も何度も司法に裏切られてきた石川だが、それでも石川を救えるのは裁判官が法廷で「無罪」の言葉を発することでしかない。裁判官の正義を信じたい。
2024年10月22日、立教大学・新座キャンパス
この日,同大講師の「黒川みどりさん」の「近代日本社会と人権」の授業にゲストスピーカーとして招かれた。
立教大学は4回目になる。学生さんの前で一雄は自分自身が貧困で教育を受けられなかったことや、被差別体験を語り、「無学だったために冤罪事件に巻き込まれた」と訴え、「多くの無実を明らかにする証拠を裁判所に提出しているので、それらを調べてもらえれば私の無実が明らかになる。」と訴えた。
学生さんだけでなく、多くの参加者に来ていただいた。愛知県、岡山県、東京 埼玉等々。
翌23日、早速毎日新聞・埼玉版に記事が掲載され驚いた。
また23日、レターパックが届いた。中に1989年6月24日に放映された「NHKスペシャル ひばりさん たくさんの歌をありがとう」のDVDがあった。
一雄が獄中で、美空ひばりさんの「越後獅子の唄」をハミングしながら母が恋しくて、涙がこぼれたことを詠んだ短歌
「子守歌 独り淋しくハミングし 涙湧き来て 獄に母恋う」
の事を知り、DVDを送ってくれたのだ。お手紙に「~NHKに在職中、~ひばりさんが逝去されたその夜、急遽『美空ひばりさん たくさんの歌をありがとう』という番組を放送しましたのでそのDVDをお送りします。『越後獅子の唄』も入っています~袴田さんの勝利判決を受け、(狭山)事件判決も朗報を期待しています。(一部抜粋)」と書かれていた。送ってくださったMさん、ありがとうございました。