近 況
2018年4月1日 午前中は保護司さんとの面談。
午後から東中野の映画館「ポレポレ東中野」で上映されている「獄友」を観にいった。この日は鎌田慧さん(ルポライター)と金監督のトークショーがあり、それも楽しみだった。私自身は獄友の映画をみるのは3回目だが、何度も見るほどに良さがわかる。獄友たちの心の機微が感じられる。多くの人に観て頂きたい。
鎌田さんは「えん罪事件はたった一人からの闘いで、ようやく支援者が出て、しかし、支援者が現れない人もいる。このようなことを許している社会があり、それに対する想像力が必要。金さんは狭山事件から、えん罪事件に関わっていくのだけれども、人間の内部にまで入っている。秀子さんは偉大な人だ。巌さんを自由に好き放題にさせている。何を言っているかわからない巌さんを慈母のような目で見ている。警察権力、国家権力に、
巌さんが自分の世界を作らざるを得なかった状況をしらしめるということもあるだろうが、そういう状況も含めて自由にさせてやりたいとの思いがあるのだろう。獄友たちは権力の嘘によって犯罪者にされたが、今、森友問題のように、権力側はどんな嘘を言っても犯罪にならない。こんな理不尽な事が何故起きるのか。司法が機能していない。国家権力も検察も、都合の悪い事は全部隠す。改ざんする。世論が大きくなった時再審開始が出る。しかし、それでも検察は抗告する。司法の在り方を変えなければならない。司法の民主化だ。この映画は明るい。いい映画だ。石川さん、袴田さんの再審開始、無罪判決まで会場の皆さんも力を貸して頂きたい」という様なお話をされた。
映画が終わって外に出て驚いた。「狭山事件の再審を実現しよう」管理人のMIKAさんと、「狭山事件に取り組む東葛住民の会」の神林さんが狭山の署名を集めていた。私もいつも署名用紙をもって歩いているが、MIKAさんは署名版を持って「狭山事件の公正な裁判を求める署名をお願いします」と声をあげ続けていた。胸がジーンとした。
獄友の上映スケジュールは4月13日までは1日2回の上映。1回目上映は12時30分から。2回目上映は15時10分から。4月14日からは10時からの1回です。5月上旬位まで予定されているようですが、上映期間は未定です。観に来て下さる人が多ければ長く上映されます。長く上映され、狭山事件や、袴田事件、また多くの冤罪事件解決の為の力を頂けますように。
映画が終わってから国会前に行った。
この日は日曜日なので国会は開かれていない。だから集会はないのだが行って見たかった。
18時30分いつもなら、「森友疑惑・文書改ざん徹底追及!安倍内閣退陣」の国会前抗議集会がされている時間だが、閑散としていた。
物々しくいるのは・・・・・・・・
3月31日 石川は、獄友の菅家利和さん、桜井昌司さんとともに、杉山卓男さんの墓参に行った。
2015年10月27日に亡くなられて、石川は初めての墓参だった。
杉山さんが好きだったお酒を持って行った。
もっともっと生きたかっただろうに、警察、検察、裁判所による29年の無実の獄中生活が、彼の命を縮めた。
命を奪われたのだ。
いつも石川のことを心配してくれた。
一日も早く冤罪が晴れ、一緒に楽しくお酒を飲みたいと語っていた。
もっともっと一緒の時間を過ごしたかった。