10・31メッセージ
寺尾不当判決45か年糾弾集会に決起して下さった全ての皆さんに感謝の一文をお届けいたします。
現在、検察側は下山第2鑑定に対し、反証を出すといいながら、反論も反証も出さないで、一年以上がたちました。当然にも検察は下山鑑定に対して、これまでに反論反証を出すためにあらゆる手段を駆使し、努力をしてきたと思われますが、検察の思い通りの結果が出ず、このままでは被害者のものとされた発見万年筆は偽物(捏造)の烙印を押されてしまいかねないことを恐れ、出せないのではないかと、私自身は思っています。下山第一鑑定の時も、検察側の鑑定人の名前を公表しない、できないというお粗末なものでありました。
そもそも万年筆に関しては、発見経過も含めて当初からいわくつきであったわけです。事件発生当時、発見万年筆のインクや、被害者が使っていたインク瓶のインクなどを検査した検察側の鑑定人である、荏原・科学警察研究所技官が発見万年筆のインクは、被害者が使用していたインクと異なることを指摘していたにも拘わらず、検察官は、インク補充説を唱えました。寺尾判決はインクの違いを無視して万年筆発見を有罪の根拠にし、その後の裁判所はインクの違いを別インク補充の可能性でごまかしてきた訳です。
下山第一、第二鑑定は、発見万年筆には、被害者が使用していたインクが入っていないことを科学的に指摘して、被害者の物ではないことを看破し、またコンピューターによる筆跡鑑定をした福江報告書は、脅迫状の筆跡は99.9パーセント以上の識別精度で、私が書いたものではないことを満天下に明らかにしたのです。
これらの鑑定結果は、科学的な鑑定結果であり、普遍的なものということであり、決して揺らぐことはなく、検察にとって、もはや覆すことは困難であると思われます。
証拠開示で明らかになった資料をもとに科学的、客観的な新証拠が多数提出されているこの第3次再審請求で、なんとしても証人尋問、鑑定人尋問をさせることが最重要な闘いであり、再審開始へのカギとなりましょう。
何れにせよ、さほど遠くない日に判断されると思われますが、私も心を引き締め、全力で闘って参る所存ですので、どうか皆さんも此の第三次裁判以外にないと思う私の意を汲んで頂き、最大限のご協力下さいますよう、衷心よりお願い申し上げます。お願いばかりさせて頂きましたことをお許しいただき、失礼させて頂きます。
今日は本当にありがとうございました。
2019年10月31日
寺尾不当判決45ヵ年糾弾・再審要求集会参加者ご一同様
石川 一雄