近況 2021年6月1日

 2021年5月28日、東京・墨田の京子さんからメールと写真が届いた。東京・日比谷野外音楽堂で毎年開かれていた狭山中央集会が、昨年に引き続き中止になり、第3次再審闘争の真っただ中にあって、時に気弱になる私たちを励ましてくれた。温かいメールだった。
「~墨田解放共闘の仲間たち、5月27日、スカイツリーをバックに押上駅頭で『狭山事件の再審を求めるスタンディング』を取り組みました。小雨が降ったりやんだりのお天気でしたが、横断幕や、狭山はがきを拡大コピーしたパネル、墨田支部女性部によるスクラッチプラカード、パブリックビューイングなどなど、今できる方法を工夫して道行く人にアピールしました。『いよいよ大詰め』の時、みんなで裁判所を動かそうと、6月24日『狭山事件の再審を求める墨田集会』を企画しています。あいにく新型コロナ感染拡大防止のため参加者人数を制限しながらの取り組みになりますが、久しぶりに集まり、闘いを広げていきたいと考えています。また今後は、月一回『23デースタンディング行動』をこつこつと継続していこうと決めて、スカイツリー前からスタートしました。全国の仲間たちの工夫を凝らした訴えと繋がって進んでいきたいと思っています。~(一部抜粋)」

 5月、埼玉県の「県南・石川一雄さんを支援する会」からお手紙、色紙、署名10筆が届いた。お手紙には「~会員も年を重ね、動きは少々にぶくなりましたが、狭山再審開始への熱い思いはあふれんばかり持っています。~5月の定例会では一雄さんの5・23メッセージを交代で声に出して読み合いました。一雄さんの思いがビシビシ伝わりました。微力ですが、私たちは狭山勝利目指して一雄さん早智子さんと共に闘い抜きます~(一部抜粋)」と書かれていた。寄せ書き(一部ですが)には

 4月25日、パタパタシネマ主催で「狭山市入曽地区交流センター 」で「SAYSAMAみえない手錠をはずすまで」の上映会があり、その時のアンケートを送ってくださった。「応援しています」というお言葉をたくさん頂いた。主催者のAさんとはメールや電話でのやりとりだけでお会いしたことはないが、まじめで、まっすぐで、温かい、気持ちが伝わる。
 秋山淳子さんは現地事務所から500メートルほどの所に住まわれている。秋山さんとは、私が狭山に来る前(30年位前?)に長野県の「もろさわようこさん」の所で開かれている「つどい」で出会っていた。お互いあまり記憶にはなかったが、不思議なご縁だ。4月25日の映画の案内をお送りしていたところ、友人を誘って映画を観に行って下さった。5月25日、お手紙と署名15筆を送って下さった。
 埼玉・東部市民の会の石井さん、高裁前アピールや、各地での集会に来てくださっているが、最近体調をくずされている。お手紙と堀江菜穂子さんの「いきてこそ」の詩集を送ってくださった。詩集の中に「いきてこそ」という詩がある。石川が「苦しいのは生きている証。苦しみから逃げない。生きてこそ」と言っているのを思い出した。

 5月30日 ヨッチャンからブドウが届いた。シャインマスカットだ。石川に5粒ほど渡す。おいしそうに食べていた。

上記歌は、文字をほとんど知らなかった石川が、無実でありながら「死刑囚」である現実に、崩れそうになる心と闘いながら、正義感ある看守さんに叱咤激励され、文字を獲得していく。
その中で喜びや、希望まで取り戻していったのだろう石川の思いが伝わる。

何としても生き抜き「雪冤」の思いを強くする

現地事務所のアジサイの花が満開だ