近況 2021年6月9日
1年4カ月、私たちは狭山集会も、現調もない日々の中で過ごした。
しかし、全国各地では、狭山集会や、座り込み、学習会、狭山情宣行動、東京高裁前や、各地での狭山スタンディング行動、現地調査等も続けられていた。また狭山弁護団の新証拠提出などのたゆまぬ取り組みもあった。
各地から送って頂いた闘いの報告のメールや写真に、力を頂きながらも、時に焦りやいら立ちも覚える日々・・・
「冤罪・狭山事件」のホームページは、集会も現調も、1年以上止まったままで、近況報告だけが続いた。
2019年12月3日の高裁前アピール行動 |
2019年12月3日の高裁前アピール行動の後、私たちは高裁前に立っていない。しかし、東京都連女性部を中心に、高裁前スタンディング行動は続いている。その後、埼玉県や、滋賀県でも狭山スタンディングが始まった。「私たちは黙っていない」と、自主的、主体的に、一人ひとりの声が、うねりのように広がったのだ。
2020年3月に42回目の三者協議があり、その後2021年4月までに4回の三者協議があった。その間2020年5月、10月、2021年5月と狭山中央集会は中止を余儀なくされた。2020年7月にはNHKEテレで「~雪冤 ひで子と早智子の歳月再審を求めて~」が放映された。6月には東京高裁・後藤裁判長(定年退官)から大野裁判長に変わった。
この1年余り、新型コロナウイルス感染拡大の大変な状況の中でも、振り返ればいろいろなことがあった。
今政府与党は命より何よりオリンピック優先で突き進んでいる。IOCのバッハ会長は「五輪の夢を実現するために、誰もがいくらかの犠牲を払わなければならない」と豪語した。誰が犠牲を払い、その責任は誰がとるのか。選手に対しても「大会期間中に新型コロナに感染した場合も主催者は免責される」との同意書に署名させられるそうだ。また、コロナ禍を利用して、デジタル関連法も成立。個人のプライバシーを裸にし、全て国家が管理したいのだ。個人の病歴(薬歴)も財産も徴税もあらゆる情報が国家に把握され、それがどのように使われるのか、国民一人ひとりの情報が、ボタン一つで、どこからでもみられるという危険性、不安がある。国民総背番号制だ。これらの情報がどのように守られるのか。「自己情報のコントロール権」が必要だ。
このような状況を打ち破るためにも、「あきらめない」で声を限りに訴え続けたい。まず「狭山事件の鑑定人尋問」を行わせること
そして、「オリンピックはいらない」「政権交代」の声だ。
6月4日、鎌田慧さんが狭山に来られた。部落解放同盟中央本部のビデオメッセージ収録のためだ。久しぶりにお会い出来た。お元気そうでうれしかったなぁ~
「書けない脅迫状が無実の証拠」と鎌田慧さん 二人は同級生 |
愛知県の石井さんからたくさんのキシメンを送って頂いた。
山梨のメグさんからサクランボが届いた。
現地事務所のアジサイは満開、ブドウの実も大きくなった。