下山鑑定で息の根を止めた!

 
 狭山弁護団・近藤弁護士の報告

 2016年10月1日、新潟県・魚沼市小出郷土文化会館を中心に、第33回部落解放新潟県研究集会が開かれました。
午前全体集会、午後分科会。狭山分科会は、狭山弁護団の近藤正道さんと、魚沼地区狭山住民の会・準備会から山口耕一郎さん、石川の報告がありました。近藤弁護士から、狭山事件の背景、現状、8月22日、裁判所に新証拠として提出した万年筆のインキについて、わかりやすく報告されました。これまでも石川宅「カモイ」の上から発見された被害者のものとされる万年筆は疑問だらけでした。①万年筆の発見経過が不自然(三度目の捜索で突然発見)②「自白に基づいて発見された」は不自然(略図改ざんの疑惑」③被害者の万年筆ではないーインクが違う(ブルーブラックインクとジェットブルーインク)。検察はこれまで、インクの違いは認めながら、インクが違う理由について、犯行直前に被害者が「インクを補充した可能性がある」のでインクが違っても万年筆は被害者のもので問題はない、としてきました。8月22日に出された下山鑑定は科学的な鑑定をもとに、石川宅で発見された万年筆はブルーブラックインクのみである。被害者はジェットブルーのインクを使っていた。インクは混在していない。インクの補充はない。カモイの万年筆は被害者のものではない、と結論づけられています。インク補充があり得ないことを化学的に証明し、インク補充説の息の根を止めたのです。下山鑑定は確定判決を覆す決定的新証拠です。下山鑑定のきっかけも、50年隠されていた被害者のインク瓶が証拠開示されたことからでした。

 
 魚沼地区狭山住民の会準備会:山口さんの報告

 1974年、寺尾判決では「重要な証拠収集過程に捜査の作為、偽装が明るみになれば、それだけでこの事件は極めて疑わしくなってくる」とあります。この「万年筆が被害者のものではない」とすれば、この万年筆は誰が置いたのでしょうか?石川の無実は明らかです。今度こそ「事実調べ」を行ってもらいたいと思います。

 新潟県で初めての「魚沼地区狭山住民の会」結成の準備が進められ、これまでの経過が報告されました。きっかけは31回の新潟県研究集会の狭山分科会で石川一雄の訴えを聴いたこと、魚沼地区の自治体で「人権教育・啓発推進計画」の策定が進み、狭山事件を見過ごしてはいけないと思われたことだったそうです。新証拠が出て、狭山の闘いが力を頂いているときにうれしい報告でした。