部落解放研究第51回全国集会

 2017年11月6日~8日まで、大阪国際会議場を中心に部落解放研究第51回全国集会が開かれた。
7日、「狭山事件と司法の民主化の課題」の分科会は、TKPガーデンシティ大阪梅田で開かれた。

石川は「昨年は下山鑑定、今年1月には川窪鑑定等、多くの無実を明らかにする鑑定書が出され、今年こその思いで2017年の幕を開けたが、多大なご支援を頂きながら動かなかったことに対し、皆さんに申し訳なく思っている。しかし、来年こそは動くと確信し、闘いを続ける。最大限のご支援を」と訴えた。

   
森実先生「当時石川さんは脅迫状は書けない」 多くの人が会場に 

 「狭山事件の識字能力鑑定書を作成して」と題した講演は大阪教育大学教授の森実さん。森さんは大学1年の時の1974年、狭山10万人集会にはじめて参加されたそうで、これが部落解放運動に関わる第一歩になったそうだ。有罪判決は、可能性や推測が入ったとんでもない内容で、司法に不信感を持ったと話された。識字能力を中心に話された内容は、これまでと違った角度からの報告で、新鮮で興味深く聞き入った。1994年から地域の識字学級に関わる中で、1948年、1955年に、文部省が「国民の読み書き能力」に関する調査がされていたことに注目し調べてみると、充分な読み書き能力を持たない人が50~70%(少なくて見ても10~15%)いたにもかかわらず、政府は日本に識字問題はない」と国連に報告し、この問題について日本で論じられることは少なくなったそうだ。

   
中北弁護士「狭山事件も大詰め」  狭山Tシャツを着た高裁前アピールの常連の皆さん 

「日本政府が出している証拠に基づいて、当時石川さんがこの年齢にあてはまるので狭山鑑定をした。鑑定書作成にとても貴重な資料だった。また、取調べの時の録音テープ(一部)では、文字を知らない石川さんに、一字一字教えている取調官の声が入っている。また、どのように殺したかと聞かれても自分が犯人でないので答えられない石川さんの『わかんねえ 書けねえ』と言う声も録音されているが、それが調書になると『石川はすらすらと自供した』となる。取り調べ人が読み書きができない場合、取り調べ調書に署名捺印することはどんな意味があるのか。証拠能力を持ちうるのか、弁護人がそばにいないと間違う事は明々白々で冤罪が起こり得る。司法の民主化が求められる。学校の先生にがんばってほしい。教育の、教育者の責務だ」と述べられた。

   
「来年こそ」と支援の訴えをする石川 福岡の子ども会の皆さんからの寄せ書きを頂く 

 中北龍太郎狭山事件再審弁護団事務局長から「狭山再審の現状と課題」の報告がされた。「狭山事件は部落差別に基づくえん罪事件である。取調べの可視化や、代用監獄、人質司法、接見交流権の妨害、証拠不開示等、刑事司法改革が必要。国連からも勧告されている。狭山の裁判もいよいよ大詰め。」と話された。

 
 参加者から質問:大阪Sさん

 会場から質問、意見等だされた。再審を勝ちとるために、どのように闘いを進めていくのか、との質問に「検察にさらなる証拠開示を求める。新証拠を提出する。事実調べを要求していく」と回答された。

 
 三重県のNさんからかわいい
ポーチをいただいた

 来年は、事件発生から55年になる。
1月の35回目の三者協議から始まり、大きな動きがあることは間違いないが、現裁判長の異動も気になる。

私たちはただひたすら前を向き闘うのみだ。会場に多くの人が来て下さった。そのことが励みになる。
たくさんの友人知人に出逢えた。人との出会いがうれしい。