第41回埼玉人権フォーラム  2021年11月5日

 昨年は、コロナ禍で、参加できなかった埼玉人権フォーラム。
狭山分科会会場の「坂戸市文化施設オルモ」は、狭山から車で40分程の所にあった。
人数も制限された中で開かれたが、久しぶりの地元埼玉での集会。3本の報告があった。

   

①「狭山事件第3次再審闘争の現状と課題」と題し 部落解放同盟・埼玉県連から坂本住夫さん ⓶「裁判闘争勝利に向けた地域の取り組み」と題し 「石川一雄さんを支える埼玉東部市民の会」から西田立郎さん ③「狭山事件再審開始への訴え」  石川一雄

狭山の現状と課題について坂本さんから丁寧な報告。西田さんのパワーポイントを駆使した報告は、視覚に訴え、わかりやすく、斬新だった。「東部市民の会」狭山スタンディングの闘いの中で、大きなディスプレイが登場したが、これは、「北埼住民の会」スタンディングや、東京都連女性部を中心に行われている東京高裁前スタンディングにも登場。また、部落解放同盟大阪府連作成の「狭山ティッシュ」に倣い、「狭山ティッシュ」を作ったりと、情宣行動が市民にどのように注目をしてもらえるか、ということを常に考えて行動を起こしている。石川は久しぶりの埼玉での集会にパワー全開。闘いの中でエネルギーを貰えるのだ。

来年、全国水平社創立100年を迎える。
苦難の闘いの歴史であり、誇り高き闘いの歴史だ。1922年の創立から約40年後の1963年に狭山事件が起きた。狭山事件もやがて60年を迎えようとしている。
助言者の埼玉県連・小野寺書記長から「日本の人権運動を牽引してきたのは部落解放運動であり、部落解放運動を牽引してきたのは狭山の闘いだ。警察・検察は、石川さんが非識字者であることを見通し、利用し、検察・警察のストーリーに沿って事件をでっち上げていった。警察・検察の唯一の誤算は石川さんが獄中で文字を取り戻したことだ。狭山事件は多くの被差別大衆に支えられてきたが、差別に対する怒りが共通しているからだ。権力犯罪・差別裁判は多くの共闘の仲間にも支持されてきた。狭山事件は単なるえん罪事件ではなく、人権・平和の問題が包括されている。水平100年に向けて、狭山の闘いを進め、押し上げていこう」とまとめられた。