1963年 5月1日  事件発生 
5月23日  別件による不当逮捕
 第1回家宅捜索(2時間17分、刑事12人)
6月17日     保釈直後に再逮捕。身柄を狭山署から川越分室に移送
6月18日     第2回家宅捜索(2時間8分、刑事14人)
6月23日     単独犯行「自白」
6月26日     第3回家宅捜索(24分、刑事3人)被害者の万年筆が台所の鴨居から発見される。
7月9日     Nさん殺しで浦和地裁に起訴される
1964年 3月11日  第1審浦和地裁 死刑判決
1974年10月31日  第2審東京高裁(寺尾正二裁判長) 無期懲役判決
1977年 8月 9 日  最高裁第2小法廷口頭弁論も行わず、上告棄却
8月16日  最高裁異議申し立て棄却(無期懲役が確定)
8月30日  第1次再審申し立て請求
 その後異議申し立て、特別抗告とも棄却
9月6日     千葉刑務所へ移監
1986年 8月21日  東京高裁第4刑事部に第2次再審請求
1994年12月21日  仮出獄・31年7ヶ月ぶりに狭山に帰る
1998年11月6日  国際人権規約委員会が「弁護側がすべての証拠にアクセスで
 きるよう法律、および 実務を改めること」を日本政府に勧告
1999年7月8日  東京高裁第4刑事部(高木俊夫裁判長)事実調べを一切行わず、再審請求棄却
7月12日  東京高裁に異議申し立て(東京高裁第5刑事部・高橋省吾裁判長)
11月30日     狭山事件の再審を求める学者・文化人の会(現・狭山事件の再審を求める市民の会)結成 代表に庭山英雄弁護士、事務局長に鎌田慧さん
2002年1月23日  東京高裁第5刑事部・高橋裁判長が異議申し立て棄却決定
1月29日  最高裁に特別抗告申し立て(最高裁第一小法廷)
2003年9月30  最高裁に齋藤鑑定などの新証拠と補充書を提出
11月12日  齋藤第5鑑定補遺と補充書を提出
11月26日  最高検の有田検事と証拠開示交渉。証拠リスト開示を拒否
2004年8月  最高裁に公正裁判ー事実調べを求める新100万人署名スタート
2005年2月13日  テレビ朝日「ザ・スクープ」が狭山事件を放映
3月16日  最高裁第1小法廷(島田仁郎裁判長)が特別抗告申し立て棄却決定
5月24日  「狭山事件の再審を求める市民集会」開かれる(日比谷野外音楽堂)
10月30日       「狭山事件の再審を求める市民集会inSAYAMA」狭山市で開かれる
2006年5月23日  東京高裁第4刑事部に第3次再審請求
 東京高裁に公正裁判・事実調べを求める狭山新100万人署名 
  オンライン署名スタート
 (7月より)
2007年3月1日 狭山事件の再審を求める市民の会(庭山英雄代表)が東京高等裁判所に狭山事件の公正な裁判ー事実調べ・再審開始を求める916256筆の署名を提出
5月23日 東京高裁第4刑事部に新証拠・補充書提出
84336筆の署名提出(前回提出分と合わせて100万筆を超える)
2008年10月15日 10月6日、パスポート(一回限り)を取得
国連(スイス・ジュネーブ)で自由権規約委員に無実と証拠開示を訴える
(委員会は最終見解で可視化・証拠開示の保障を勧告)

2009年5月21日    裁判員裁判スタート
9月10日    第1回三者協議開かれる(門野博裁判長)10月末までに証拠開示についての検察の意見を出すよう求める
12月16日    第2回三者協議開かれる。 門野裁判長が8項目の証拠開示勧告
2010年2月    門野裁判長が定年退官。岡田雄一裁判長に
3月26日   足利事件 菅家利和さん再審無罪判決
5月12日    証拠開示と事実調べを求める緊急市民集会
5月13日    第3回三者協議 東京高検が開示勧告を受けた8項目のうち5項目、36点の証拠開示逮捕当日の上申書、取り調べ録音テープなどが47年ぶりに開示される
5月15日   狭山事件を取り上げた テレビ朝日「報道発 ドキュメンタリ宣言」放映
9月13日    第4回三者協議
12月14日    弁護団が東京高裁に鑑定書・意見書提出
12月15日    第5 回三者協議 
12月16日    狭山事件の再審を求める市民集会
2011年3月23日   第6回三者協議 3点の証拠開示
3月24日    狭山市民集会
5月10日    東京高裁第4刑事部岡田裁判長から小川正持裁判長に
5月24日     布川事件・再審無罪判決
6月19日    テレビ朝日「サンデーフロントライン」で「狭山事件の真相」放映
7月12日    狭山事件の再審を求める市民集会
7月13日    第7回三者協議
9月28日   第8回三者協議
11月6日   TBSテレビ「JNNルポルタージュ」報道の魂で動き始めた「狭山裁判」放映
12月1日   狭山事件の再審を求める市民集会(日比谷野外音楽堂)
12月14日    第9回三者協議 14点の証拠開示
2012年4月20日     証拠開示の法制化を求める院内集会
4月23日    第10回三者協議 19点の証拠開示
10月3日    第11回三者協議 4点の証拠開示
10月30日    狭山事件の再審を求める市民集会
11月7日    東電OL事件でゴビンダさんに再審無罪判決
11月30日    第12回三者協議 19点の証拠開示(2010年5月から丁度100点の証拠が開示)
2013年3月27日    29点の証拠開示
5月8日    第13回三者協議(河合健司裁判長)
5月22日   同和問題に取り組む宗教教団連帯会議「宗教者の集い」築地本願寺
5月23日    狭山事件の再審を求める市民集会(日比谷野外音楽堂)事件発生から50年
7月26日    第14回三者協議   3点の証拠開示
10月28日     第15回三者協議
10月31日    狭山事件の再審を求める市民集会(日比谷野外音楽堂)
「SAYAMAみえない手錠をはずすまで」完成上映会(日本教育会館)
2014年1月24日   2点の証拠開示 
1月31日   第16回三者協議 
3月11日    浦和地裁「死刑」判決50年糾弾 埼玉集会
3月25日     1点の証拠開示
3月27日    袴田事件で静岡地裁が再審開始決定・袴田巌さん即時釈放
3月28日     第17回三者協議
5月23日     狭山事件の再審を求める市民集会(日比谷野外音楽堂)
6月13日   第18回三者協議 
8月20日    第19回三者協議
9月17日    筆跡資料28点を開示
10月30日    第20回三者協議
10月31日    狭山事件の再審を求める狭山市民集会(寺尾判決から40年)
12月21日   TBSテレビ 報道特集「狭山事件 ある弁護士の闘い」放映
2015年1月20日   「SAYAMA見えない手錠をはずすまで」第69回毎日映画ドキュメンタリー賞受賞
1月22日     検察官が東京高検にある全証拠物の一覧表を開示
1月23日    第21回三者協議
3月24日   第22回三者協議 航空写真112枚を開示
5月21日   狭山事件の再審を求める市民集会(日比谷野外音楽堂)
5月28日   第23回三者協議 (証拠開示は180点に)
7月21日   捜査報告書一通の証拠開示(証拠開示は181点に) 
7月24日   弁護団からの新証拠提出は176点に(7月24日新証拠と補充書2点の提出により)
7月27日   第24回三者協議(6月29日付で河合裁判長から植村裁判長に代わり初の三者協議)
10月9日   第25回三者協議 証拠開示4点(185点に) 証拠提出1点(177点に)
10月30日   狭山事件の再審を求める市民集会(日比谷野外音楽堂)
12月26日   第26回三者協議
2016年3月4日   第27回三者協議
5月24日    狭山事件の再審を求める市民集会(日比谷野外音楽堂)
5月25日   第28回三者協議 
8月22日   弁護団が万年筆に関わる下山鑑定書等の新証拠提出 提出新証拠は184点に
8月29日    第29回三者協議
10月28日   同和問題に取り組む宗教教団連帯会議「第2回石川夫妻の幸せを願う宗教者の集い」真福寺
10月28日   狭山事件の再審を求める市民集会(日比谷野外音楽堂)
11月2日   第30回三者協議(証拠開示は186点に )
12月9日    「部落差別の解消の推進に関する法律」成立(16日施行)
12月28日   森鑑定、魚住第3鑑定を新証拠として提出(識字、筆跡能力)
2017年1月31日    川窪第3鑑定を新証拠として提出(新証拠提出は188点に)
2月8日   第31回三者協議(証拠開示は187点に)
3月2日   流王調査報告書を新証拠として提出(新証拠提出は191点に)
5月10日   第32回三者協議
5月23日    狭山事件の再審を求める市民集会(日比谷野外音楽堂)
7月24日   第33回三者協議
10月13日    第34回三者協議 (3点の証拠開示)
10月31日    狭山事件の再審を求める市民集会(日比谷野外音楽堂)
12月22日    東京高裁第4刑事部の裁判長が交代。後藤真理子裁判長に
2018年1月15日    福江報告書(脅迫状の字は99.9%石川さんの字ではない)、魚住意見書などを提出(証拠提出は197点に)
1月22日   第35回三者協議
5月13日    第36回三者協議
5月23日    狭山事件の再審を求める市民集会(日比谷野外音楽堂) 事件発生から55年
6月11日    東京高裁・第8刑事部大島裁判長袴田事件の再審開始を取り消す不当判決
7月10日   スコップに関する平岡鑑定書提出
8月30日   下山第2鑑定提出(万年筆は被害者の物ではない)
9月14日   第37回三者協議
10月31日   狭山事件の再審を求める市民集会(日比谷野外音楽堂)
12月26日    38回目の三者協議
2019年4月1日    原・厳島鑑定を提出
4月22日    第39回三者協議
5月23日    狭山事件の再審を求める市民集会(日比谷野外音楽堂)
9月9日    第40回三者協議
10月31日   狭山事件の再審を求める狭山市民集会(日比谷野外音楽堂) 
12月12日   第41回三者協議 
2020年3月19日   第42回三者協議 
5月22日    狭山事件の再審を求める市民集会は中止に 
6月18日   第43回三者協議
6月24日    後藤裁判長定年退官 大野勝則裁判長に(3次再審になって9人目)
7月18日     NHKEテレ ETV特集で「雪冤 ひで子と早智子の歳月」再審を求めて 放映
9月25日    第44回三者協議
12月8日    弁護団が足跡新鑑定を提出
12月18日   弁護団が万年筆について新証拠を提出 新証拠は241点に
12月21日    第45回三者協議
2021年4月27日   第46回三者協議 
7月19日     第47回三者協議
2010年から検察から191点の証拠開示、弁護団から242点の新証拠提出
10月7日   第48回三者協議 弁護団から提出された新証拠246点に 
2022年1月27日   第49回三者協議 
4月26日    第50回三者協議 裁判官が検察官に証拠開示を促す 
8月29日   狭山弁護団、東京高裁第4刑事部(大野勝則裁判長)に事実取り調べ請求書を提出
9月1日    第51回三者協議・記者会見 石川「鑑定人尋問を行ってもらえれば私の無実が明らかになる」と訴える
9月   狭山事件の事実調べを求める緊急署名活動始まる
10月28日   狭山事件の再審を求める狭山市民集会:団体署名1024団体 個人署名103921筆を東京高裁に提出
10月    狭山オンライン署名スタート
11月24日   第52回三者協議 
2022年1月31日   第53回三者協議  これまでに30万筆の署名集まる
2023年4月18日   第54回三者協議 
2023年6月7日    10月提出分とあわせ個人署名514577筆 団体署名2344団体を東京高裁に提出
2023年6月8日    第55回三者協議
2023年8月10日   第56回三者協議 
2023年11月2日    第57回三者協議
2023年12月12日   東京高裁第4刑事部大野勝則裁判長定年退官 家令和典裁判長に
2024年2月27日    第58回三者協議

1963年5月23日

 1963年5月23日の早朝に、寝込みを襲われる形で、石川一雄さんは逮捕された。友達の作業着を借りて返さなかった(窃盗)喧嘩した(暴行)等の容疑を名目にした別件逮捕である。石川さんをYさん殺しに結びつけるものは何もなく、予断と偏見にみちた見込み捜査だったのである。
 警察は自白を強要するさまざまな手管を使ってYさん殺しについての取調べを行った。しかし石川さんは別件の容疑については、すぐに犯行を認めたが、Yさん殺しについては「やっていない」と、約1ヶ月の間、否認を続けたのである。(無実の獄25年 狭山事件写真集より一部抜粋)